日本産コガネムシ上科標準図鑑

昨日、密かに到着を心待ちにしていた、すごい図鑑が届いた。

『日本産コガネムシ上科標準図鑑』。岡島秀治先生、荒谷邦雄先生の監修による本で、現在の日本産コガネムシ上科全種全亜種が掲載されてる。

また、descriptionでは、Ochi, Kawaharaによって、徳之島産マルダイコクコガネが、マルダイコクコガネ徳之島亜種 Copris (Copris) brachypterus toguchii として、北海道のアラメニセマグソコガネがアラメニセマグソコガネ北海道亜種 Psammoporus nakanei horii として記載され、Caccobius (Caccophilus) boucomonti のシノニムとして消滅していたスズキコエンマコガネCaccobius (Caccophilus) suzukii を復活させている。また、Ochi, Kawahara, Ohshioらによって、九州から採集されているオビモンマグソコガネをオビモンマグソコガネ九州亜種 Aphodius (Chilothorax) okadai kiritachiensis として記載されている。また、Ochi, Kawahara, Inagakiによって、奈良県屋久島から得られたコケシマグソコガネの2種が、アラメコケシマグソコガネ Myhessus nishinoi と、ヤクシマコケシマグソコガネ Myhessus kubotai として記載されている。

また、すごいと思ったのは、コガネ図説3巻では写真が掲載されていない、西表島産のミゾビロウドコガネHoplomaladera satoiの♀と、アワチャイロコガネSericania awanaの♀が写真で掲載されていることである。

非常に内容の充実した本で、写真はやはりコガネ図説と比べると小さくややわかりづらいものの、解説は非常に参考になると感じた。しかも、これだけ充実した内容で値段は12000円と思ったよりも学生に優しい。

日本産コガネムシ上科標準図鑑

日本産コガネムシ上科標準図鑑