北海道大・鈴木章先生講演会

先週の根岸先生に引き続き、2010年ノーベル化学賞を受賞された鈴木章先生の講演会が福岡の福岡国際ホールで福岡女子大学九州大学西日本新聞社の主催で行われた。私は昨年の7月に学士会の関係で京都大で行われた先生の講演会を拝聴していたが、今回のご講演もその講演会での九州の先生方とのつながりがきっかけで実現に至ったとのこと。高校生は156名参加しており、一般の方々も多くいらっしゃっていた。そのため、お話の内容は、ご専門の化学のお話を中心にというよりは、これまでの先生の生き様、何故その道に進まれたのか、ノーベル賞受賞前後の裏話といった内容で、化学科ではない私としては、非常に聞きやすかった。
また、若者の参加が多く見られたこともあり、講演の最後には、若者に対しての先生のエールが送られた。私は幸いにして両親が自由に進路を選ばせてくれたので、理学という道を選択したが、本当にこの道を選んで良かったと思うし、これからもそう思っていけるような生き方をしたいと思う。
先生が特に重要だとしてこれからの若者に対し仰ったことは、
独創的な仕事をすることが大切であるということであった。
どんなに小さな重箱の隅でも良いから、誰かの研究の焼き増しのような事をしてはならない。教科書に載るような仕事をしなさいということであった。

そして、自然を直視する眼、謙虚な気持ち、違いを見逃さない注意深さ、旺盛な研究意欲を持ちなさい。とのことであった。

私は、誰にでもできるようなことができないような人間にもなりたくないが、それ以上に、誰にでもできるようなことしかしない人間にはなりたくないと思った。もっと、頭を回そう。